物語
蛛式OZculumとは

「サムとソーセージ」は、蛛式OZculum(以下、OZ)としては初の演劇公演となるが、作演出のカユヒロにとっては(別名義で活動していた頃の作品も含め)5本目の作品となる。直近では、2015年3月に「Limitted Odd Fish [KAYUHIRO]」という期間限定名義で村上龍の小説を下敷きに制作した演劇作品「イビサ」を上演した。「イビサ」を振り返りながら、蛛式OZculumがどんな演劇を上演するのかご紹介したい。

肌で感じる空間演出

肌で感じる空間演出

OZは現在、劇場ではなくギャラリーなどのスペースを利用して上演するスタイルをとっている。空間の魅力を存分に引き出し、作品世界とシンクロさせるのが特徴である。 「イビサ」では、ギャラリーの3つの部屋を活用してストーリーの進展と共に観客ごと移動する演出をつけた。役者の声の反響具合や部屋の温度が部屋によって少しずつ変化することで観客の五感が研ぎ澄まされ、「本当に小さな旅をしている気分だった」という声を多くいただけた。

エンターテイメント性を意識した物語

エンターテイメント性を意識した物語

「ギャラリー演劇」というと静謐あるいは抽象表現のコンテンポラリーな演劇をイメージされるかもしれないが、OZの演劇はエンターテイメントの要素もある「物語」にこだわっている。 「イビサ」にしろ、スタンダードなハッピーエンド/バッドエンドではないことが多いので、わかりやすい物語であるとは言えないかもしれないが、OZはたとえ物語がわからなかったり共感できなかったりしても「楽しめる」演劇づくりを心掛けている。

非アングラのエロ・グロ

禁欲的エロ・グロ

カユヒロの演劇作品には、必ず「エロ(性)・グロ(暴力)」の要素がある。しかしながら、お客さまから「いい意味でトラウマになった」と言われることはあっても、いわゆる「アングラ」だという意見を頂いたことはない。これは、直接的で生臭いエロ・グロ表現を避け、禁欲的な演出を心がけているからだと思われる。禁欲的エロ・グロ表現は演劇作品中で見世物の一幕に陥ってしまうことがなく、観客の想像力を煽って物語に没入させる重要な要素となっている。

ご案内 お品書き

ご予約はこちら

(外部サイトの予約フォームへとびます)

チケットのご予約はこちら

ご予約フォームへ

元の画面に戻る